とある光の戦士の話

とある光の戦士の話。

パッドからデバイスに移行する話

 

◯デバイス一覧

 

バイスの話から。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 左手デバイスRazer Orbweaver Chroma。多ボタンマウスのRazer Naga Trinity。 最新コンテンツもあらかた終わり、大型パッチを控えている今のタイミングが、パッドからデバイスに移行しやすいのではないか。そう(安易に)考えて購入したデバイスだが、今回はFinal Fantasy XIVをやっていく上でどういった所が便利で、どういった部分が不便だと感じたかを書いていこうと思う。

 あくまでFinal Fantasy XIVをやっていく上での話であり、普段使う上では利便性の高い優れた商品である事は間違いない。特に左手デバイスはイラストを書く時のショートカットキーとして非常に優秀だし、Razer Naga Trinityはマウスのボタンが2ボタン、7ボタン、12ボタンと3種類あるので自分の用途に合った使い道ができる。

 しかし、Final Fantasy XIVに限ると便利な点もあれば不便な点もあるので、今回はそこに焦点を合わせていこうと思う。個人の考えなので、もし気になるのであれば購入してみて判断すると良い。

 

Razer Orbweaver Chroma

◇ 便利な点

 

①設定の自由度が高い

 普段から使うボタンにはWS、軽減スキル、強化バフ等を設定して、あまり使わないボタンには所持品、チョコボかばん、修理ボタン、テレポ等を設定する。またはクラフター専業の人は各ボタンにマクロを仕込み、制作手帳等の便利な機能を設定する事ができる。

サイドビュー

 また、上記画像のように親指で押せるボタンも3つあるので、上部にESCキーを設定してシャットダウンやログアウトを手早くしたり、下部ボタンをNPCと話せるキーにする事でクリックする手間を省いたりと、設定の自由度は高い。自分の使いやすい箇所に適切なボタンを配置する事ができるので、個人の用途に合わせやすいのが利点だ。

 

②操作がしやすく、パッドからデバイスの移行がスムーズ

 上記画像のように、左手デバイスの中でもスティック部があるので、比較的移行がしやすい。

ジャンプ設定場所

 ジャンプボタンは設定しなければならないが、ジャンプボタンは以上の場所に設定しておけば、多少違和感はあるもののパッドと遜色ない動きが出来る。更にはその左のキーにスプリントを設定すると、スプリントしたい時にスムーズに実行する事が可能。このように、操作のしやすさはパッドからの移行であってもスムーズにできるだろう。

 

③パッドでは操作数が多い事も、左手デバイスなら一つのボタンで可能

 パッドでの操作なら、スタートボタンを押してメニューを開いて、更にマイキャラクターから飛んでアーマリーチェストを開いてサブメニューを開いて修理ボタンを…等、パッドでは非常にプロセスが多い事も、ボタン一つで開く事ができる。もちろんパッドでも設定は可能だが、いかんせんホットバーの数が少ない事と、かなり面倒な設定をしなければならないので、手間がかからずに設定する事ができるのが魅力。 

 

④メカニカル軸なので、キータッチが快適

 メカニカル緑軸を使っているので、カチカチっと小気味良い音と共に適度な跳ね返りが返ってくる。キータッチにストレスがない。しかし音が大きいので、VC中は音が入る可能性がある。静音リングを付けて音を少なくする等の対策を施すと多少は音を軽減できるが、あまり期待できない。据え置きマイクを使っている人はこの点は注意。

 

 

◇ 不便な点

 

①自由度が高すぎて設定が難しい

 本末転倒なのだが、前項の便利な点で書いたにも関わらず、自由度の点が不便という事も書いておく。自由度が高いので、自分に適した設定を見つけるのにパッドからの移行だと時間がかかる。まず、左手デバイスでメインとなるスキルルートを使うのか、それともマウスに設定するかといった問題と、更にどの部分にどのスキルを設定すれば良いかという問題等、コンテンツに行ってからじゃないと最適な設定に落とし込む事が難しい。

 自由度が高いからこそ、自分に適した設定に落とし込む事は時間がかかる。この考える時間を楽しめるのであれば良いが、もっと簡単に設定したいという人には不便な点かもしれない。

 

②パッドで直感的にできていた事ができない

 パッドの良い点として、普段からゲームをしている人や、普段ゲームをやらない人でもこのボタンを押せばジャンプ、このボタンを押せばスキルが発動する等の操作方法が直感的にわかる事だ。◯ボタンを押せば話しかける事ができるし、スタートボタンを押せばメニューが開く。△を押せばジャンプするし、十字キーを操作すればターゲットを変更できる。こういった操作が直感的にわかるのがパッドの利点である。

 しかし、デバイスだとそうもいかず、前述したように設定をしなければならない。この設定に関しては個人の好みが分かれるのだが、いざパッドからデバイスに切り替えた際に「どこのボタンにジャンプを設定するか」「どこのボタンに話しかけるボタンを設定するか」「そもそもパッドで開けていたメニューは開く事ができるのか」といった、多くの課題を解決してようやく自分にとって使い心地の良いデバイスとして活用できる。

直感では分からない事が、デバイスの不便さの一つであると言えるだろう。

 

③実際に常用するボタンの数は少ない

 多くのボタンが存在する左手デバイス。どこになにを設定しようかとあれこれ考えるが、実質戦闘中に使えるボタンは8ボタンである。(個人差あり)

戦闘

 親指はスティック操作をするので、使える指は人差し指、中指、薬指になる。指が届かないという訳ではないが、戦闘中にあれこれギミック処理をしている最中に白線部分を正確に押す事が非常に難しい。なおかつ、パッドからデバイスに移行している状態で、多くのボタンを正確に押せるように慣れるまでは、時間がかなり必要である。こういった点から、パッドでのプレイ時と同じポテンシャルを引き出す為には、比較的押しやすいキーに普段使うスキルを設定して、残りはLBや修理等の、戦闘中は使わないがあると便利なものを設定する。

 結果、実質戦闘中に使用するキーは8つであり、更にこの内の2キーはAlt、Ctrlをセットしなければならない為、スキルのセット数はAltとCtrl同時押しのホットバーも含めて18個である。こうして見ると左手デバイスで戦闘中使えるスキルはそんなに多い訳ではない。

 

④専用ソフトウェアが古い

 マウスもRazerで統一したのは、それぞれデバイスに個別のソフトウェアがあって管理するのが面倒だからという理由がある。しかし、なぜかマウスと左手デバイスが別々のソフトウェアで管理される仕様になっており、不便極まりない。これはRazerに限っての話かもしれないが、Final Fantasy XIVでのプレイに関係なく、そもそもRazerさんこの仕様どうにかなりませんかね、という話である。この点は個人的にかなりマイナスが大きい。

 

Razer Naga Trinity

◇ 便利な点

 

①2,7、12ボタンマウスに切り替えができるので、用途別に分類可能

 Final Fantasy XIVをやる上では基本的に12ボタンでプレイする事になるが、何も戦闘コンテンツにずっといる訳でもない。7ボタンのマウスを使って別のゲームをやりたい、2ボタンのマウスでFPSがやりたい…と思った時に、このマウスならばマウスのボタン数を切り替える事ができ、いつでも切り替え可能だ。

2ボタン

2ボタンの場合は、数字ではなくマウスボタンとして認識されるので、FPS等をやる際には2ボタンを利用。

7ボタン

こちらは7ボタン。7ボタンは普段使いのボタン配置にしており、ブラウザバック、更新、貼り付け等の機能を設定。一番使用頻度が高い。

12ボタン

こちらはFF14専用の12ボタン。大体の12ボタンの設定は変わらないので、こちらは全くイジっていない。

個別で設定できるので、各個人の好みに合わせて設定すると良い。私は専ら7ボタンを使用しており、FF14をプレイする際に12ボタンに付け替える程度。2ボタンはやるゲームが私はないので、基本的に使用していない。

 

②パッドより圧倒的に使えるホットバーの数が多い

 先程の左手デバイスがAlt、Ctrlを設定して、ホットバー配置できるのは6個。Alt、Ctrl追加で18個使用できる。更に12ボタンマウスを使用すれば、Alt、Ctrl分も合わせて12×3の36個。合計54個のホットバーを使用できる。パッドの戦闘中使用できるホットバーは(ホットバーセットの切り替え無しで)32個なので、圧倒的に使用できるホットバーが多い事が分かる。(なお、筆者においてはホットバーの切り替えをしてなお、使っている箇所は40個。それでもデバイスと14個の差がある)

 実際そこまで使用するスキルは無いが、全てのスキルを管理できて、なおかつスペースに余分があるので食事をセットしたり、リキャスト管理のタイマー代わりにホットバーを配置したりと自由にできるのは強みだ。

 

③マウス一つで大概の事はできてしまう

 パッドとは違って、両手を置いてプレイしなければならないデバイス。しかし、このマウスがあれば基本的になんでもできてしまう。移動に関しては左クリック右クリック同時押しによって移動する事ができ、カメラ移動もクリックで出来る。さらにこの12ボタンに主要なウェポンスキルをセットしまえば、片手でFFXIVができる。パッドでは手を机の上に置かなくてもできるという利点があるが、このマウスに至っては片手で出来るというのも魅力的。

 

 

◇ 不便な点

 

①いちいちマウスのボタンを変えるのが面倒

 2ボタン、7ボタン、12ボタンとあるのは良いのだが、このマウスのボタンをいちいち変えるのは非常に面倒くさい。その都度付け替える作業が必要になるので、正直FFXIVの12ボタンのみになるか、普段使いの7ボタンから付け替える事が無い。そのくらいこの付替え作業はそこそこに面倒臭い。無精に感じるかもしれないが、実際にやってみると付け替える作業を何度も繰り返すのが面倒になってくるだろう。

 

②10、11、12ボタンが押しづらい

 慣れも関係しているだろうが、親指の関節を曲げて正確に押すのが結構難しい。戦闘中あれこれギミックを処理しつつ、スキルを回していざ指を折り曲げてこの部分を押すとなると、思考のリソースが一瞬でもこの10~12ボタンに割かれてしまいギミックミスに繋がる。慣れれば押すことも出来るだろうが、ここの部分によく使うスキルはセットせず、普段は使わないスキルをセットするのが無難だろう。

 

 

◯パッド⇒デバイスの移行について

 

 前置きとして、ここからはあくまで個人的な感想であり、だらだらと書くつもりなのであまり参考にならない。それを踏まえて見て頂きたい。

バイスに移行する必要性について

 

自分が担当するロールで考える

 まずパッドからデバイスに移行するというのは、パッドを利用しているプレイヤーが誰しも一度は考える事だろう。しかし、皆一様に努力してパッドからデバイスに移行している事が分かる。つまり、努力をしなければデバイスに移行する事はできない。まずはデバイスを揃える事から始め、絶対にコンテンツをパッドで行かずにデバイスで行く等の徹底。数々の試行錯誤を繰り返して自分に適した設定を見つけて、高難易度コンテンツに複数回行く事で手癖にする。こういった作業を繰り返して初めてパッドからデバイスに移行できる。

しかし、ここまでしてデバイスに移行するメリットはあるのだろうか。

 デバイスのメリットとデメリットを含めて考えた時、既存のコンテンツをパッドでクリアできている状況でデバイスに移行する必要性は無いのではないだろうか。私のように選択肢を増やして、どちらでも出来るようにしておく必要性など皆無である。Final Fantasy XIVに限っては、パッドのプレイヤーも快適にプレイできるように設計されているし、デバイスでも勿論快適にプレイできるように、運営側が考えてくれている。

 では、パッドからデバイスに移行する際に考えるべき部分はなんだろうか。そこで考える一つの手段として、自分の担当するロールで考えると良いだろう。

 

◇ Tankロールの場合

必要無し。

 まずタンクは主要なコンボルートが少ない事と、主要なバフを含めれば大抵のものはパッドのホットバーで収まりきるからだ。ナイトであれば基本的にロイヤルアソリティ、ゴアブレードをメインで使用するが、この2つのスキルルートは同一なのでホットバーが4つあれば事足りる。あとは主要なバフをセットして、ロールアクションをセットするだけなので特に問題はない。戦士も暗黒もほぼ同様で、普段使うスキルルートがほぼ同じなので必要性がない。

※ただし、5.0から仕様が大幅に変わるので、備えてデバイス使いに慣れておくという選択肢も悪くない。

 

◇ DPSロールの場合

必要無し(ただしジョブによってはデバイスの方が快適)。

 DPSにおいては、ターゲットの切り替えがパッドでもデバイスでも結構楽に出来るので特に必要性はない。更に、スキルルートに関してもパッド、デバイスどちらも遜色ない動きが出来るので、DPSに大きな差は生まれないだろう。しかし、こと竜騎士や召喚士においてはドラゴンサイトやエギの移動があるので、デバイスの方がやや快適さは優位か。自分のメインジョブが他のPTメンバーに付与して行動しなければならないものがある場合や、エギの移動等の必要性があるギミックに遭遇した場合はパッドよりデバイスの方が快適なので、今現在パッドで不便さを感じているのであれば移行したらミスが減るかもしれない。

 

◇ Healerロールの場合

必要あり。

 パッドでヒーラーが出来ないとは言わないが、パッドの場合では操作が忙しい事も、デバイスであればクリックするだけで、またはMO(マウスオーバー)で出来てしまう。このMOというものが非常に便利で、PTメンバーを個別でヒールしたい時にマウスのカーソルをPTメンバーに合わせるだけでスキルを対象に実行してくれるという優れものだ。敵にターゲットを固定して、攻撃をしながらPTメンバーも個別で円滑にヒールできるとなれば、デバイスに移行した方が遥かに快適だろう。Healerロールをするのなら、個人的には移行して慣らしておくとかなり精度が上がるだろうと思う。

 しかし、白魔道士に関してはケアルガやメディカラ、メディカなど全体をパワーヒールする機会が多い為、パッドでも充分活躍できるだろう。学者や占星術師に関してはパッドでプレイできなくはないが、忙しい操作を要求される事があるので、デバイスで負担を軽減する事でギミック処理にリソースを割く等ができるだろう。

 

結論

 デバイスは、特に切り替えた所で有益さをもたらしてくれる訳ではない。しかし、各個人で必要性を感じる場面が多い場合は、切り替えた際にまた新しいエオルゼアライフをもたらしてくれるだろう。特に大型パッチ手前で、FFXIVではなく別ゲーをしたり、特にやることも無く家の前でジャンプをしている時間を、デバイスに切り替えてみようかと試行錯誤する時間にあてても良いだろう。

 パッドからデバイスに移行するのが難しく、途中で投げ出してしまう人が多いのも事実だ。しかし、投げ出した所で大きく損失を被っているかというとそういう訳ではない。強いて言うならばデバイスを買った費用は損をしているかもしれないが、デバイスはデバイスで使い道が多く、決して無駄な買い物ではない。FFXIV以外での使い道は多いので、買ってみて試してみて、移行を諦めてしまったらまた別の使い道を考えれば良いだろう。

 筆者もデバイスへの移行を本格的に試しており、デバイスでの操作に慣れてレイド程度なら出せるようになったものの、やはり両手を机の上に置かなければならないという負担にどうしても耐えられなかった(大げさだが、パッドはその点とても楽なのだ)。勿論パッドにはない利点が多く存在するのも理解しているが、それ以上にパッドでも結果がそれなりに出せているのなら、無理にデバイスに切り替える必要は無いと考えている。それだと左手デバイスは置物になっているかと言われればそういう訳でもない。左手デバイスのキーコンフィグはプリセット毎に切り替える事ができるので、イラストを書く際のプリセット、音楽を作る際のプリセット等、色々と設定して使い道を考えている。その使い道を考えるのもまた楽しみの内の一つではないだろうか。

 つまり、パッドからデバイスに移行するというのは、各々必要性の度合いは違ってくるが特に必要性は無い。だからといって、移行を試みる事が無駄かと言われるとそういう訳でもなく、エオルゼアライフに新たなスパイスを入れる事ができる。そして移行を諦めたとしても、無駄な買い物ではなく、他の使い道を考える事も楽しみのうちの一つだ。もしデバイスに移行を考えている人がいるのであれば、この文章が背中を押す一助になれば幸いである。

 

以上

 


 

 

 

あとがき

何事もまずはやってみる事が、一番自分の勉強になるなと思います。